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2010-07-13
100人で富士山に登ってきた
- 2010-07-13 (火)
- 日記

「富士山100人で登り隊」
2010.7.10 14:00/pm 高田馬場
バックパックを抱えた学生約100人が高田馬場駅に集まった。バスに乗り込み、富士山五合目に向かう。
修学旅行みたいで楽しい。僕は1号車、登山チームは7班。知り合いは3〜4人しかいなかったが、共通の友人・共通の話題は多く、すぐいろんな人と話 が弾んだ。やっぱり類は友を呼ぶ。渋滞で予定より少し遅れたが、20時前には富士山五合目に到着。もうあたりは暗い。


出発までの1時間半ほど、ミーティングや自由時間を過ごす。 富士山は初めてっていう人が大半で、入念に準備を行う。 もちろん僕も初めて。正直不安は拭えなかった。 だって8時間、下山あわせると15時間も寝ないで夜通し歩き続けるんだもの。
レッドブルの協賛で、全員にレッドブルが支給された。




今回のイベントの趣旨は、夢をもった学生100人で集まって、一緒に富士山に登ろう、というもの。声を掛け合って、まったく知らない初めての人同士でのチーム編成。新しい出会いがたくさんあった。


僕のチーム、7班。みんな素敵な人たちでした!

いよいよ、出発前。歓喜高まる。

21:30、出発
五合目(2305m)→六合目(2493m)は、普通の山登り。40分ほど。
基本的に初めての人の集団ということで、ゆっくり、一歩ずつ歩こう、というのがスタンス。無理なく全員が登れるように、女の子や体力に自信がない 人にあわせる。まあ途中、僕らが防寒MAXで一歩ずつ歩いてる中、短パンサンダルの外国人がグイグイ抜いていく姿にはさすがに笑えた。
六合目から七合目(2875m)まで、道なき道が続いた。山登りというより、岩だ。足を踏み外さないように、岩を登る。個人的にはこの岩を登る感じが一番楽しかった。ただの坂道を登るのはつまらない。
七合目の途中まで、比較的会話も弾み(6人でしりとりなどをした)それなりに楽しかったのだけど、七合目に差し掛かるとき、また七合目から八合目 あたりから、酸素も薄くなり始め、気温も急激に下がり、口数も少なくなり。だんだん疲れてきたのもこのころ。
みんなで夢を語り合ったりもした。人生について語れるいい機会だった。
七合目(2875m)付近を歩いていると、前後からちらほら「うわーー!星が凄い!」っていう声が聞こえてくる。自分はすぐには星空を見ないように していて、少なくとも八合目、九合目にきて、深夜2時・3時という時間まで我慢して、そこから夜空を見上げようと思っていた。そのほうが感動がすごいと 思ったから。
でも、雲行きがあやしい。雲に覆われてしまっては、何の意味もない。
七合目で40分間の長い休憩があったから、そのときに星空を見上げて、
用意しておいた機材で、撮影した。
空いっぱい、満点の星。
肉眼でこれほどの星たちを見るのは初めてだと思う。
ただただ感動。言葉を無くす。

富士山七合目から星空。2010.7.11 01:30/am Canon 5D mark II EF24-105L IS U 30sec/F5.6


富士山七合目から星空。2010.7.11 01:30/am Canon 5D mark II EF24-105L IS U 30sec/F5.6
この写真には、天の川と、流れ星と、土星(リング)が写り込んでいる。
探してみてほしい。
星空観測を済ませた七合目から歩くこと1時間半。
八合目(3100m)に到着。
さらに、八合目から、歩くこと1時間半。
本八合目(3250m)に到着。
午前3時30分。うっすらとだが、明るくなり始めていた。
本八合目から、御来光を見れるような山小屋を目指す。本当は山頂から眺める予定だったが、3時間予定が遅れていることと、山頂は混雑していると予想できたから、本八合目より少し上で御来光を観察することにした。

空が明るくなり始める。

午前4時。空がオレンジ色に染まり始める。
午前4時15分。人々がその瞬間をただただ見守る。
午前4時30分。雲の合間から、太陽が我々の目の前に表れる。







富士山八合目から御来光。2010.7.11 04:30/am Canon 5D mark II EF24-105L IS U 1/160sec F9

この朝焼けをじっくり目に焼きつけておこう。きっと、一生忘れられない。
休憩を終え、最後の2時間。九合目、そして頂上を目指す。
朝日によって、疲労はほとんどなくなった。足取りも軽い。
山のエネルギー、太陽のエネルギーにただただ言葉を失う。
休憩しながらも、一歩ずつ、一歩ずつ、着実に頂上を目指す。





そして、出発から歩き続けること、9時間。
・・・・。
ついに。


ついに、登り切った。
標高3776メートル。日本最高地。

ただただみんなで抱き合った。



そこはとにかく別世界。
そこに行った人にしか分からないものが、確かにあったと思う。
寒い、眠い、でもそんなの関係なくて、感動した。




この企画を主催してくれたのが、早稲田大学の髙木弘貴さん(写真左)@hiroki_TKG 彼との出会いは、共通の友人である首都大の古田さん(現在、世界一周中)の 紹介で、今年の初めくらいに一緒に渋谷のカフェで食事をしたのがきっかけでした。
僕は、いわゆる「熱い学生」のノリは苦手だけど、 彼は熱いだけでなく、人を動かす力と、思いやり・優しさがあって、 心から尊敬できる男だった。行ってよかったと思えるのも、 彼が率いるメンバーだったからこそ、だと感じられる。 魅力的な人の周りには、魅力的な人がいる。 企画して、誘ってくれた彼に心から感謝したい。
おそらく世界で初めてiPadを富士山頂で起動してみたり、 山頂から数十人で夢を叫んだり、ラーメンを食ったり、富士の火口を覗いたり (その雄大さに、鳥肌が立った)
みんなで肩をとりあって、その達成感を味わった。



下山は、正直同じ景色の繰り返しで、精神的にも多少辛かった。 足腰への負担が大きく、滑りやすく、疲れも溜まっていて、 みんなきつそうだった。でも、下りるまでが登山。 最後まで気を抜いちゃいけない。
後半は雨が降り始め、足早で下った。 下山直後から富士山は濃霧に覆われる。 とにかくものすごい霧で、視界は何メートルだったのだろう。 あの状況では絶対に登れなかっただろう。 晴天に恵まれた僕らは幸運だ。

富士山を下りて、麓の温泉にみんなで入る。
露天風呂は最高に気持ちよかったよ。
参加の経緯。
7月中旬というのはすごく忙しくて、納期が近い仕事も抱えているし、期末テストもあるし、色々とやるべきことがあるから、今回は富士山はムリかな、と思っ てた。
「富士山に学生100人で登るんだけど、どう?」 せっかくのお誘いで残念だけど、今回は東京から応援してるよ、というつもりでいた。
少なくとも当日の朝までは。
テスト勉強のために徹夜がつづいていた7月10日、その朝。目が覚める。目覚めがいい。カーテンをあける。快晴だ。 あんまり寝てないけど、なぜか気分がいい。 風が気持ちいい。そして、あれ、富士山がうっすら見えるじゃん。 西向きの我が家は、冬場はよく部屋から富士山が見えるのだけど、 夏に見えるのは本当に珍しい。空気が澄んでるんだ。
その瞬間、ふと思った。
「あ、今から富士山いこう。」
目覚める瞬間まで、いくつもりは無かった。いつか行きたい、でも今は忙しいからって。でもその富士山が僕の目の前に現れた瞬間、うん、山に呼ばれてる気がした。
「今日行かないでいつ行くつもりなんだろう?」
そう自問自答すると、答えはすぐに出た。いま、行くしか無い。今日行くんだ。来週でも来月でも来年でもなくて、いまから準備していくんだ。すぐに主催の高木さんに連絡して、14時・高田馬場駅の集合に備える。トレッキングシューズとバックパックはあったから、 軍手やステッキなど細かい備品を一通り買い揃える。 そして、目が覚めて富士山を決意して3時間後、家をでた。みんなで登るために。
このときの感じは何かに似ている。
そう、2年前、17歳の夏にインドに行ったときのこと。
ビザの発行が遅れて、国際線のフライトを一度キャンセルせざるを得なかった。生まれて初めての海外一人旅。インドにいくか、いかないか。諦める理由はたくさんあった。何度も「やっぱり帰ろうかな。」決意が揺らいだ。でも結果として、僕はその地に足を踏み入れた。そして何かが少し変わったのは間違いない。
人生には様々な選択肢があって、常に毎日選択を迫られる。やらない理由、諦める理由はたくさんある。結局のところ、大事なのはやるかやらないかなんだ。
仕事で忙しい、テスト前だ、そんな逆境は関係ない。むしろそんな逆境だからこそ、チャンスは回ってくるのかもしれない。それを経験則から悟って、 富士山にいくことにした。決意した瞬間からワクワクが止まらなかった。
常にワクワクする方向に向かえば、間違いはない。
そして登り切った。人生が変わるまでとは言わない。 だけど、人生観が変わる、人生における重要な要素の一つとして残ったはずだ。ただ山を登ったからではなくて、みんなで力をあわせて登って達成感を共有したというプロセスが重要だった。その日の出来事は、一生忘れらない思い出になると思う。これから山に登る旅に、この日のことを思い出すだろう。
決意の目覚めから、クタクタになって帰宅するまで約42時間、ほとんど寝てなかったけど、みんなで集まってから15時間かえて登頂・下山し、温泉に入るまで、人生で最も濃密な24時間だったと思う。

みんな、ありがとう。
追記
僕は人生全般における考え方、仕事・トレッキングや旅・ライフスタイルなどの多くを、四角大輔さんに大きく影響を受けてます。僕が富士山に登っていた同じ日、彼は、5日間の「東京~埼玉~山梨~長野」県境を抜けるMountain Trip(全泊テント&全食自炊のハードコア山旅)をされていた。さすが。12月ニュージーランドに行くときは、ぜひ四角さんと一緒に山に登りたい。
http://twitter.com/dice_yosumi
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