[PR] 石垣島のオススメツアー

波照間島2日目は、雨が降ったり強い日差しになったりの繰り返し。
だけど傘は持ち歩かないで、ちょっとくらい雨が降って濡れてもいいや、
っていうくらいの気持ちでいられるのが島のスタイル。

島のあちこちには、さとうきび畑はもちろん、たくさんの綺麗な花が咲いていました。

お昼ごはんは、花hana食堂で「八重山そば」美味しかった!

今晩の宿は、民宿たましろ。実はこの宿、ただの民宿ではないんです。
「たましろ荘」でググればわかるけど、とにかく「汚い」「ご飯が多い」という評判。

一説によると「日本一汚い民宿」とも言われています。
夜はゴキブリ、ムカデ、ヤモリが部屋を這い回るとか。
半ば好奇心でたましろに泊まることにしました。

ただ汚いだけじゃ人は来ない。なぜ旅人やバックパッカーがこの宿に魅了されるのか。
きっとそこには体験したものにしか分からないものがあるんでしょう!

ってことで数日前に電話で予約をしたんですが、まったく聞き取れない。
うん、まあとりあえず予約できたということで、向かったわけです。

小雨が降っていたので、たましろまで、美波さんに車で送ってもらいました。
着いたのは、ゴミ置き場・・・じゃなくて、民宿たましろ荘。手作り感がすごい。

家主、やもりくん。ちなみにやもり君は一晩で、5匹くらい見ました。

たましろ荘に到着したものの、誰もいないので、とりあえずそのへんを散歩することに。
昨日から泊まっているおじさんと、30歳くらいのお兄さんと話した。
「たましろどうですか?」「ここはねぇ、ディープだよ。笑」そんな感じ。

しばらくして、まさに沖縄を象徴する風貌のおじさんがやってきて、中に案内してくれました。

ここは外のゆんたく場。夜はここで毎晩のように宴会が繰り広げられているらしい。
壁には「メリークリスマス」「賀正」とかいろいろ書いてある。とにかく謎だ。
風でバタバタと音を立てるブルーシートや、無造作に敷かれている電気の配線は、
まるで都内の公園のそばの、路上生活者たちの仮設住宅を彷彿させる。

部屋に案内され、3人の相部屋になった。

確かに全体的に古いのだけど、特に思ったより「汚い」とは思わなかった。
むしろシーツも真っ白で綺麗に洗ってあるし、ハエも虫も、出そうな気配はない。
なんだ、思ったより綺麗じゃないか。
汚いというより、田舎のおじいちゃんの住む古民家に帰ったような、そんな気分になる。

たましろのおじさん。たまになんて言ってるのかよくわからなかったけど、
とても親切で、いい人で、声を聴いているだけですごく癒されました。

「夜ご飯は7時で、朝ごはんは8時です。お風呂とお手洗いはこっち。」

一通り説明をうけて、部屋に落ち着く。なんだかとても懐かしい気分。
どうやら今日は、女性客が5人と、男性客が7名ほど泊まっているみたい。

夜まで時間があったので、買い物や、日本最南端の波照間郵便局から手紙を出してみたり、
そしてやっぱり、今日もニシ浜に泳ぎにいくのでした。

今日は昨日よりも沖合いのほうに泳いでいって、そこで大きな魚や綺麗なサンゴたちと出会えた。
2時間くらい潜ったり泳いだり、サンゴのかけらを集めたりしていたら、
雲行き怪しくなって、しだいに土砂降りに。

自転車で帰れないほどの土砂降り。せっかく南の島に来たのになぁって。
波照間島は日本で唯一、南十字星が観測できる場所で、おそらく日本で一番綺麗に星が見える島。
だから夜、月が沈んだあとに星空観測と撮影をしようと思っていただけに、
この悪天候はちょっぴり残念。でもまた来る動機にもなるし、いいかな。

夕方、雨に濡れながら自転車でたましろにもどってくる。
ご飯の支度をしていた。たましろのご飯はとにかく多いと聞く。
ネットで調べてみても、食べきれなかったっていう人がほとんど。とても楽しみ。

そして出てきたのが、これ。

何これw

野菜増し増し特盛り沖縄そば+大盛りどんぶりご飯+バナナ・パイナップル・刺身・ヨーグルト

噂には聞いてたけど、やっぱり多いね。笑

とりあえずラーメン二郎の食べ方を参考にして、この超特盛り沖縄そばを頂く。
麺が伸びないうちに、とにかく先に麺をたいらげる。すでにお腹いっぱい。
その後にご飯を頂く。なんとか完食。完食できたのは、12人中、俺だけだった。

ご飯を食べながら、ゆんたくが始まる。
外は大嵐。風がビュービュー、雨がザーザー。
ビニールシートがガサガサと揺れながら、カエルがガーガー鳴いている。そんな感じ。

しばらくしておじさんが「じゃあみんなで自己紹介しましょう」って言い始めて、
こんな紙を貼り出してきた。

なるほど。みずから司会を名乗り上げた石垣島のおっちゃんが勝手に挨拶を始める。
それからひとりずつ名前や出身地などを自己紹介していく。

外は大嵐。雨がザーザー、風はビュービュー。ヤモリが壁を這っている。

そしておじさん、「せっかくだからね、みんなで歌でも歌いましょう」

大きな模造紙に書かれた歌詞カードをごっそり持ってきて、
一曲ずつみんなで日本の童謡を歌い始めるw
月に1回くらいやるって噂で聞いてたけど、まさか今日やるとは・・・。

伴奏も楽器もなしに、その日の宿泊者と、おじさんで歌う。
「せっかく来たんだから思い切って大きな声でうたいましょうよ」って。笑

外は嵐です。雨がザーザー入り込んできます。

いったい、いつまで歌い続けるんだろう。
曲が終わったらどんどん新しい歌詞カードが出てきて、、、
「ひな祭り」を歌ったときなんて「めでたいからもう一度歌いましょう」って。笑

だいたいすべての曲を2回ずつ歌いました。

まさか日本最南端の島で「ペーチカ」とか「リンゴのひとりごと」を歌うとは思ってもみなかった。

1時間45分間にわたって、約30曲の日本の童謡を歌いました。
もう20曲目くらいから、みんな疲れ始めて、苦笑いw

でも決して嫌だったわけじゃなくて、楽しかったよ。
この、すごくシュールな夜はやっぱり自分で体験してみないとわかんないね。笑

歌った曲、ざっと覚えてるだけでも

「ここに幸あり」「リンゴのひとりごと」「山のロザリア」「ともしび」「赤い靴」「夜明けのうた」「うれしいひな祭り」「星はなんでも知っている」「村の鍛冶屋」「通りゃんせ」「たなばたさま」「村祭」「七つの子」「小さい秋みつけた」「しれとこ旅情」「山小屋の灯」「浜辺の歌」「海」「われは海の子」「ペーチカ」「喜びも悲しみも幾歳月」「上を向いて歩こう」などなど。

「上を向いて歩こう」で締めたのは、おじさんなりの考えがあったのかもしれない。

おじさんすごく幸せそうに歌ってた!

歌い終わったあとは「ゆんたくタイム」
みなさん、泡波がすすむ夜なのでした。

そういえばそうそう、泡波というのは伝説の焼酎と言われていてで、
日本最南端のこの波照間島でしか作られていない貴重なシロモノ。
製造してるのが限られてるから、しまでも入手が困難。
ネットで買うと一升瓶で1万円とか2万円するの!
さっき調べたら二升半の瓶で4万6000円だった。ひょえーー。
俺はたまたま売店で売っててミニボトル320円でゲットしたけどね。
島では安いんです。持ち出し規制があるくらい。

それがこの「たましろ」では、飲み放題w 豪快に振舞われますw
一説によると、泡波が価格高騰してる理由は、
たましろが買い占めているからだそう・・・。
たしかに外には泡盛の一升瓶の空き瓶が大量に転がっていました。
なるほど。需要と供給ってだいじだね。

まあ島には、そういう楽しみもあるのです。
残念ながら僕は焼酎は飲まないんですけどね。

旅人の一期一会、すごくいいね。

23時には就寝。嵐の中、眠りに落ちる。
ゴキブリとかはぜんぜん出なかったです。よかったよかった!

おもしろくて、愉快で、シュールで、少し古かったけど、快適な宿でした。

そして朝ごはん。相変わらず多い(笑)さすがに食べきれなかった。

翌朝も嵐はつづいていた。大雨で、すごい風。

「台風でもなんでもないのにですね〜」と、おじさん。

みんなで朝ごはんを食べながら、テレビで天気予報をチェックする。
波の高さ2.5メートル。船は午後の2便が欠航。
俺、今日中に帰れるかな? そんな心配をしながら、波照間島3日目の朝を迎えたのでした。

続く。

沖縄、波照間島に行ってきた(1日目)
・沖縄、波照間島に行ってきた(2日目)
沖縄、波照間島に行ってきた(3日目・最終日)