20代で捨てるべき50のこと

何かを捨てないと、前に進めない。
─ Steve Jobs

日本の書店に行くと、『20代でやっておくべき○○のこと』『20代で出会いたい○○の言葉』とか、そんなビジネス書ばかりが溢れている。競争の激しいこの社会で生き残るために、少しでも他人より優れた人間であろうとするために、みんな必死でいろんなものを集めている。僕も10代で仕事をはじめた頃は、そうだった。そして時々、違和感も覚えた。

多くの20代は、多くのものをかき集めてしまう。当然だ。新しい人間関係、新しいモノ、新しい価値観、新しい世界… (中略) たしかに吸収できるものは、吸収できるうちにした方がいいかもしれない。だが、なんでもかんでも大事にしすぎるのが問題だ。気づけば、いつの間にか、まさかとは思うが、人はいろんなものを捨てられなくなっているからだ。

そう語るのは、このブログにもたびたび登場している四角大輔氏(@4dsk)。僕にとって師であり、ソウルメイトであり、僕が創業したLabitの投資家・アドバイザーでもある。音楽アーティストのプロデューサーとして2000万枚のCDを売ったあと、念願のニュージーランドの湖畔に移住をして、東京とのデュアルライフを実現している。最近やたらとノマドという言葉が取り沙汰されているが、彼こそが十数年前からそれを実践していた人である。

そんな彼から、新著が出た。


自由であり続けるために – 20代で捨てるべき50のこと

「モノとお金」「ライフスタイル」などのテーマで、20代が捨てるべきことは何か、について語られている。本書の中には、僕が 今年の2月にニュージーランドの彼の自宅を訪問していた 2週間の間に語られた内容もあった。また、僕が撮影した写真を使っていただいている。

20代は捨て。今後の自分にプラスにならないと思ったものは潔く捨てればいい。捨てれば捨てるほど、視界と思考からノイズが取り除かれ、本当にやりたいことが明らかになる。

本書の一部を、ちょっとだけ紹介したい。

視界にあるノイズを捨てる

「いつか片づけよう」と保留したモノ、「あると便利かも」と保管しておいたモノ。それらが活躍したのはいつだろうか。大好きなもの以外は、すべてノイズだ。視界のノイズはあなたの空間だけでなく、生活も、頭の中も複雑にしていく。クリエイティブな時間をどれだけ持てるか、視界のノイズを見なおそう。

ToDoを捨てる

「本当にやらなければいけないこと」はどれくらい有るだろうか。Todoを減らしていく行為そのものが快感になっていないだろうか。本気でToDoリストと向きあってみれば、その大半は「別に捨ててもいい」ことだと気づく。残ったToDoは、集中力を研ぎ澄まし、想像力を持って最短時間で処理をすればいい。あなたの自由を奪う「やるべきこと」は自分の外側で勝手に増えていくが、人生を解放してくれる「やりたいこと」は自分の内側から生み出すしかない。Todoではなく、自分の小さな心の声に耳を傾けて、やりたいことは何かをリスト化しよう。

マルチタスク思考を捨てる

あれもやらなきゃ、これもやらなきゃと跳びまわってはいけない。多くの日本人は一つのことをやりながら、他のことを考えている。景色を見ずして写真を撮り、後で楽しもうと考えてはいけない。仕事が出来る人はどんな人だろうか? 仕事量を俯瞰する「鳥の目の自分」と、目の前のことに全力で向き合う「虫の目の自分」をはっきり使い分けよう。まずは目の前の行為に意識を集中させよう。

満腹を捨てる

満腹になると集中力が落ち、睡眠の質も悪くなる。多くの人は、ただ退屈や不安を紛らわせるために必要以上の食べ物を食べている。200万年という長い人類の歴史のなかで、”過食”の歴史はせいぜい100年くらいの話。まだ人間の身体の構造は、食べ過ぎに対応できていないのが事実である。寝る前の食べ過ぎ、現代人の24時間満腹状態というのが、あらゆる生活習慣病のもとにもなっている。空腹を待ってから、ゆっくり食べよう。

このほかにも「バランス感覚を捨てる」「人脈を捨てる」「質の悪い眠りを捨てる」「小銭入れを捨てる」「深夜を捨てる」といった生活に関することもある。古い価値観に対してバッサリと切り込んだ、20代への50のメッセージが込められています。

いろんなことが複雑な現代では、目の前のことに精一杯で、本当に大事なことは何かということを忘れてしまう。この本はそんな自分をハッと気づかせてくれると思う。

すべての20代に、この本を薦めたい。


自由であり続けるために – 20代で捨てるべき50のこと

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