5月 16, 2012

チームビルディング

今年の4月から、月曜と火曜は慶應義塾大学SFCで学問と研究活動に携わり、水曜〜日曜までの5日間は代官山のLabitオフィスでフルタイムで働く(僕は会社に住んでます)、というライフスタイルになりました。休日は無いですが、毎朝9時から始業するということで、生活リズムが整ってきました。6月もIVS札幌に参加したりと予定が埋まりつつありますが、ぜひランチや飲み会など気軽に誘ってほしいです。

僕が経営している会社では現在、大学生向けのアプリ「すごい時間割」を運営しつつ、新規事業の立ち上げも視野にいれながら、5人の同志(+お手伝いしてくれてる皆様方)と会社を続けていくための資金計画を立てています。この3ヶ月間は、プロダクト開発を通して、”小さく強い” チームビルディングを目指してきました。組織文化は創業期から形成されていくものだと信じ、この先のあらゆる市場変化に対応できるような柔軟なチーム作りを実践しています。1月以降に新しいメンバーが加わったり、株主とメンバーで軽井沢合宿を行ったり、日々ビジネスの問い合わせが増えてきたりと、関わる人達も増えてきました。新しい開発体制も取り入れ、今まで曖昧だったところの数値・指標化を徹底させたり、意思決定ルールを作ったり、社内のコミュニケーションを工夫したり、いろいろやっていました。プロダクトを作り、世に送り出して成功させ、強いチームを作り、事業として続けていくことは、思った以上にとても時間がかかるものですが、前進している実感があります。

僕はこれまでずっと一人でサービスを作ってきたこともあって、それをチームで実現するということに最初は戸惑いもありました。最近になってようやく、身を持って分かりはじめたのです。一人で考えたり作っているときの頭のなかで瞬間的に起こっている「仮説、検証」の試行錯誤プロセスには絶大な自信があっても、チームとして実現するのは全く違う仕組みが必要で、単なる人の寄せ集めでは何も実現できないことがわかりました。うまくやるためには、プロジェクトを成し遂げようとするチームが、一つの頭脳である必要があります。それができれば本当に理想的です。

「すごい時間割」は登録ユーザーが5万人を超え、僕の通っている慶應義塾大学では4000人が登録をしています。毎日着実にユーザーが増えていますし、半期ごとには大幅にユーザー増加が見込まれるため、来年の今頃には「国内で最も影響力のある大学生向け媒体」と胸を張って言えるようにしたいです。ユーザー数の増加もそうですが、一人のユーザーを最大限満足させるという価値戦略に今は重きをおいています。今年はまた新サービスも出していきたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。Labitは新しいものを生み出していく「lab」です。僕たちは貪欲に、インパクトのあることをセンス良くやっていきたいと思っています。

昨年の春から夏にかけて立ち上がった多数のスタートアップは、ちょうど今ぐらいの時期、過渡期にあるのだと感じています。僕たちも含めて、多くの起業家仲間が苦悩し、試行錯誤をしています。残念ながら、解散してしまったチームもいくつかあります。みんな「あと、もう少しなんだよね」と口を揃えて言います。タイムリミットがある中で成果を出さなければいけないというのは、とてもスリリングな体験です。ストレスも溜まりますが、頼れるのは自分自身とチームだけという極限状態において意思決定を重ねて試行錯誤をしていくというのは楽しいです。なかなか平均年齢22歳のプロジェクトで味わえるものではないでしょう。

一つのことを辛抱強くやり続けるというのは、上手くいっているときはいいのですが、悩んでいるときは精神的にも辛いものです。楽な道を選びたくもなります。ふとしたときに逃げ道を作ろうとしていたり、近視眼的になっている自分に気がつきます。目先のニュースや話題に因われず、これから僕たちが10年かけて作っていく業界を、じっくりと構想していけたらと思っています。

「すごい時間割」開発者が語る、大学生・就活生のiPhone活用術 5/19(土)Apple Store, Ginza 3F

2月 28, 2012

『PRAY FOR JAPAN – 3.11 世界中が祈りはじめた日』(講談社) 2月27日よりiPhone・iPad、Androidアプリとして電子書籍配信

以下の通り、10ヶ月の長期プロジェクトとなった電子書籍の配信リリースを出すことができました。
ブログの読者の皆様も、ぜひダウンロードしてお読みいただけたら嬉しいです。

『PRAY FOR JAPAN – 3.11 世界中が祈りはじめた日』(講談社)
2月27日よりiPhone・iPad、Androidアプリとして電子書籍配信のお知らせ
常田真太郎氏書き下ろしピアノ楽曲、読者の声も特典収録。7言語対応、350円(税込) 印税は全額寄付

 2011年3月11日、東日本大震災の当夜に20歳の大学生によって立ち上げられたウェブサイト「prayforjapan.jp」は、世界中から700万人を超えるアクセスがあり、多くの反響を呼びました。サイトをもとに書籍化(講談社/同年4月25日発売)された『PRAY FOR JAPAN – 3.11 世界中が祈りはじめた日』は、避難所や被災4県のすべての高等学校に寄贈されたほか、全国の教育機関から教材として採用されるなど、多数の問い合わせを頂いております。

 このたび本書が、電子書籍として2月27日より配信され、iPhone・iPad、Android端末でダウンロードして閲覧することが出来ます。価格は350円(税込)、日本語だけでなく英語・中国語・台湾語・ 韓国語・ スペイン語・イタリア語の7言語のブックを読むことができ、印税の全額は、復興のために寄付されます(寄附金の使途は、ウェブサイトやアプリ内で随時ご報告いたします)

 電子書籍のみの特典として、震災後に常田真太郎氏(スキマスイッチ)から提供を受けた書き下ろし楽曲を収録。ピアノの優しい旋律に耳を傾けながら、本書をお読み頂けます。また、出版後に寄せられた多数の読者ハガキの一部をリーダーズボイスとして収録しているほか、Twitterと連携して、感想などをツイートできる機能も備わっています。

【監修者コメント】
 3.11の震災から約1年が経ち、あの日に感じた「本当に大切なものは何だろう?」という深い自問自答が、この本を読み返すことで、幾度となく蘇ってくるようです。傷ついた方々の心の支えとして、ひとりでも役に立てたらという願いを込めて、この本を作りました。多くの方の尊い命が失われたことに深い哀悼の意を表するとともに、被災された皆様へ心よりお見舞いを申し上げます。被災地の復興と、皆様ひとりひとりにとって一刻も早く不安のない暮らしに戻れるように、心からお祈り申し上げます。 – 2012年2月27日 鶴田浩之

ダウンロードはこちらから
iOS(iPad/iPhone)版 ダウンロード http://itunes.apple.com/jp/app/id501016586
Android版 ダウンロード https://market.android.com/details?id=air.prayforjapan

本件に関する問い合わせ book@prayforjapan.jp

2月 18, 2012

優しさが、人の心を刻む

おかげさまで先日、無事に21歳になったのだけど、僕はまだ少しだけ20歳を引きずっているようにも思える。「ちょっと待ってくれ、まだやることが残っているんだ」と、心が小さく叫んでいる。20歳のうちにやっておきたかったことは、まだいくつか手を付けないままに残されていた。この感じは、まるで夏休みの宿題をやり残したまま新学期を迎えた小学生の気分だ。

個人的な要望としては、自分が21歳になるのはもう少し先でもよかったんじゃないかと思う(そんなこと言っても仕方ないけれど)。20歳というのは言いやすかったし、若さの象徴的なブランドになるから、たった1年で終わってしまうのはちょっともったいない。 生涯に1度だけ、1年分の年齢を飛ばせる法律があればいいのに、と僕は思う。たとえば20歳を2年間やったあと、22歳になるのだ。選べるとしたら、皆さんは何歳を選びますか? でも時間は平等に過ぎていくし、大抵の場合、締め切り前というのはバタバタしているものだ。自分の誕生日をある種の「締め切り」だと思ってしまう僕は、もしかしたらちょっと可哀想な人間かもしれない。あれこれをやりたい、こういう自分になりたいとノートに書き殴って、引き出しにしまわれて、忘れられた頃にめくり返すんだ。その繰り返し。もう少し自由に年をとれたらいいのに。

でも、この1年間はきっと日本人の誰にとっても予想外の連続だったと思う。僕は震災が起きたあとに本を出版して、会社を作ったことで信じられないほど多くの人と出会いがあった。やり残したこともあったけど、予想もせず、できたこともまた多かった。あの日以降、自分自身の精神的な土台の再構築が始まり、内面が緩やかに組み替えられているような気がしている。この1年間は「本当に大切なものは何だろう?」という自問自答を繰り返していた。

とにかく、お祝いや励ましのメッセージを頂いた皆さん、本当に、ありがとうございました。

今年の誕生日の前夜には、僕がお世話になっている人や、大好きな友人を25名くらい招いて六本木のお店を2軒周り、スパークリング・ワインが10本以上もあけられていきました(ありがとうございます)。誕生日とバレンタインデーが近いので、チョコレートもたくさん頂いた。いつも祝う側だから、祝われるのはいまだに慣れなくて、ぎこちない。ロマンチックさの欠片も何もない日比谷線の終電の中でいつの間にか日付が変わり、僕はこの世界で21年目の呼吸を始めた。

日付が変わった瞬間、自分でも説明がつきにくい妙な感覚を覚えた。「自分の誕生日というものが、自分が生きている間にやってくるなんて、なんともおかしい話だ」と、いう。誕生日という一般的な意味からすれば矛盾しているが、その瞬間、僕は誕生日が毎年繰り返してやってくるんだという一般論が、どうしても腑に落ちなかった。あるいは、まるで自分の誕生日とは思えなかった。カレンダーや暦というのは、結局のところ人間が体系的に編み出した方法論であり、都合のいい解釈に過ぎないのだろう。人生は本当はずっと続く一本の糸みたいなもので、繰り返したり、年を重ねるということは、実はそもそも見当違いなのかもしれない。生まれてから地球が太陽を何周したかで人生を計るんじゃなくて、大事なのは、今ここに自分がいるということだ。その仮説が、僕の違和感を少しだけ解消してくれた。もちろん、本当のことは分からない。

僕は20歳の最後の3週間を、ニュージーランドと京都で過ごしたけど、この日々は僕の人生にとって忘れられない貴重なものになった。NZの記事は、時間があるときに、少しずつ書いていこうと思う。振り返って文章を書く作業が、好きだから。


 ニュージーランド北島のとある湖。満月の日、波はとても穏やかだった。

昨夜は、本田直之さん四角大輔さん安藤美冬さん村上萌さんジョンキムさん栗城史多さん(チョコレートありがとうございました)、そして編集者の桜井さんとニュージーランド・ワイン(これがまた美味しかった、本田さんありがとう)をあけながら、大切な夜を過ごしていたのだけど、そのときに四角さんと話していたエピソードを、最後に紹介したい。

俺らがニュージーランドの湖畔生活を始めて、初めて目の前の湖をボートに乗っていったときの話なんやねんけど。行くときは波が穏やかだったのが、帰りに思いのほか波が高くなって、揺れまくって、自分たちの力だけでは桟橋につけるのが困難になったんね。すると、隣に住んでいるデイビットが、とことこやってきて(彼自身もテンパりながらも)ボートを桟橋につけるのを、手伝ってくれたんよ。これやばいなぁ、絶対怒られてまうやろ、って思った。この土地にきたばかりの俺らが、大荒れの日にボート出してしまって、天気予報を見ておけとか、怒られるのを覚悟しとったんよ。日本だと、エントリーしてくる人間に対して厳しくする風潮があるやろ? でも彼は、真っ先に、超笑顔で『初出港、どやった!?』って肩を叩いてきて。『じゃあな!今度から気ぃつけてな』って言ってさっさと帰っていった。みんな、拍子抜けしてしまったんね。ああ、この国の人たちは、そうなんやなぁって。それ以来、絶対もう迷惑かけんようにしよ、って心に誓った。あのときのことは忘れられんな。

僕も最近、似たような経験があった。怒られるのかと覚悟していたけど、
彼らは、優しく諭してくれた。僕は近い将来、本当に恩返しをしなくちゃ、と心に誓った。

四角さんは僕と過ごした2週間の中で、「ニュージーランドで生活を始めて、大自然からインスピレーションを受けつもりでおったけど、それ以上に現地の人から多くのインスピレーションをもらっていた。」と話されていた。

叱責や上から目線のアドバイスも、人を動かすかもしれない。でも、優しさは人の心に刻まれる。
それは人間性の一部に吸収されていって、ある人にとっては不動の信念になる。
掛ける声ひとつで、人の人生は変わってゆく。

僕がもし年をとっていくなら、そういう声を掛けられる大人になりたい。
優しくなりたい。

21歳の誕生日に寄せて 2012.02.16

@mocchicc

1月 31, 2012

一度目の美しさ

これ以上ページをめくることが、自分にはもったいないとさえ感じる本に、ときどき出会う。大好きなアーティストの新譜がリリースされたとき、聴き終えるのが惜しいがために、なかなか聴き始められないもどかしさを、ときどき感じることがある。

読んでしまったり、見終わってしまったり、体験し終わることへのある種の「淋しさ」が、出会いには常につきまとっていた。

子供のときは、特にそうだったように思える。ときどき連れて行ってもらった家族旅行は、田舎で生まれ育った僕にとってわくわくするものだったけど、出発の前から、すでに「帰ってきた自分」―言い換えれば、楽しみを消化し尽くしてしまった自分の姿が、脳裏にふっと浮かんでしまうのだ。そこには淋しさと期待感が入り混じったような複雑な感情があった。僕は、そういう子供だった。

そして歳を重ねるにつれて、そう思うことが、少しずつ減ってきた。

本も音楽も映画も、繰り返し見たり聴いたりできる。でも、作品や体験との出会いの瞬間は一度しかなく、脳裏に焼き付けようと、逃すまいと、そのときの一瞬一瞬を噛みしめようとする。回を重ねていくことで深みが増していくこともあれば、一度目しか感じられない美しさもこの世界にはある。

二度目ではなく一度目の出会いその瞬間を愛しく思いたくなるような、言葉や、音楽や、人がいる。

ニュージーランドに住む四角(よすみ)夫妻も、僕にとってそういう人だった。この記事は、ニュージーランドの北島に位置する、ある湖畔沿いの夫妻の自宅から ─ウッドデッキのチェアに腰掛け、暖かい日差しと、やわらかな風にあたりながら─ 書いている。

南半球は夏で、日本より4時間早く時が進む。到着した晩は、とても美しい夕焼けに歓迎された。これから2週間ほど、ニュージーランドに滞在する。2010年夏のインドの旅がそうであったように、また旅のことを少しずつ記録していこうと思う。ほとんどのことが、僕にとって人生で初めての出来事だろうから。

※ 上の写真はニュージーランド北島の街、Tauranga、Mt.Maunganuiの山頂からの景色。地球が丸いことが目でわかる。

【関連リンク】
四角大輔・友里夫妻の10年来の夢であるニュージーランドでの生活、そしてそこで感じたこととは
http://www.bayfm.co.jp/flint/20100627.html

1月 1, 2012

日本でスタートアップを立ち上げて9ヶ月が経って思うこと

何日か掛けて「2011年を振り返る」を書いていたら、どこにでもありそうな文章になったので、テーマを絞って書きなおしたものが以下の文章です。
———

新年の挨拶にかえて。

2011年は、いろんなことが起きた。まず個人的な話から始めると、僕は20歳になった。故・金正日総書記と同じ誕生日だから、毎年テレビでは祝福のパレードの様子が放送されていたのだけど、それも今年で最後になった。今年は、親しい友人たちが僕の家でこっそりとパーティの準備をしてくれていた。何も知らされていない僕が、普段どおり帰宅して部屋に戻るとクラッカーが鳴るという素敵なサプライズだったのだけど、ひとつだけ完璧じゃないところがあった。玄関にはみんなの靴が、無造作に置きっぱなしだった。まるで大家族みたいに。みんならしいなぁと思わず笑ってしまったし、とにかく嬉しかった。ありがとう。みんなの優しさを感じて、彼らのためにも世界をもっと面白く、より良くしていきたいと決意した1日でした。

それが2月16日のことで、その4週間後に、東日本大震災が起きた。


『PRAY FOR JAPAN – 3.11 世界中が祈りはじめた日』初稿ゲラ

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12月 29, 2011

宮古島trip #06 砂山ビーチと星空撮影


砂山ビーチから星空撮影 Canon 5D MarkII + EF24-105mm F4L IS USM

深夜の砂山ビーチは、真っ暗で本当に怖かったけど、
山を超え、波の音が聞こえ、ビーチについた瞬間、怖さはいつしか美しさと感動に変わっていました。

星空撮影したあと、ピカピカ(長時間露光)で遊んでみました。

どうだろう?

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