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鶴田浩之の個人ブログ
Labit Inc. founder / Keio Univ, Masui InterfaceTechnology Lab.
Web Application Director, Engineer(Ruby & Ruby on Rails, AngularJS.. etc), Designer and Photographer

Category: インド旅【2010】 (page 1 of 6)

僕の人生の登場人物たち

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今回旅したインド、そしてラダックとヌブラの16日間に関して、ブログでは書ききれないような細かいストーリーはたくさんあるけど、あまり多くを語ることはできないと思う。僕が体験した出来事と、心の中に確かな居場所を作っているこの恍惚感は、言葉や文字で表現しようとするとどうしても陳腐なものになってしまって、どうもしっくりこないんだ。実際にその場にいて、肌で感じられたものは、言葉や写真から伝えられるものと何十倍も乖離していて、それを正確に伝えることはできない。今ここで文章や言葉として正確に形できずとも、それは確かに僕の中に残っている。僕のこれからの人生の中で、何かのきっかけで(例えば匂いとか、目で見たものとか、音楽から)ふとあの時の日々が蘇ってきたり、些細だけど、そういうのを少しずつ楽しみにして生きていこうと思う。断片的であれ、この経験を少しでも友人や読者の皆さんとシェア出来ればと思い、ブログで16回に渡って記事を書いてきた。そしてこれが17回目、最後の記事になる。

出会った何十人という人々、ひとりひとりにそれぞれ長い蓄積された人生のストーリーがあって、僕がそんな人たちの人生の、ちょっとした登場人物になれたことが、僕は嬉しい。僕の人生の登場人物は、例外なくみんな素敵な人たちだ。この16日間は1年間の4%で、時間の長さでいうと人生の0.05%でしかないかもしれない。でも濃さでいうと、間違いなくその10倍、20倍以上だと確信を持って言えるだろう。

ラダックに来てから、わずか1週間前のバナラシでの出来事が遠い昔のように思えるときがあった。時間は必ずしも同じスピードでまっすぐ横に進んでいるわけではないのだろう。それが、人間が持っている感覚の勝手な解釈によるものだとしても同じことだ。往々にして、僕らは人生の中で、日々の世界に対する向き合い方や考え方、小さな物事の選択の違いの積み重ねによって、時間をかけてゆっくりと変化していくものがある。それは良い方向にも、時として悪い方向にも向かっている。人間性の本質、核のようなもの(それはそこにあった)と心が触れると、その自分の今いる場所や、無意識的に向かっていた方向が分かったような気がした。

自分探し、では決して無かった。自分自身は、自分がどこに行こうと、どこに逃げ隠れしようと、必ずそこにいる。もがいても仕方がない。彼は、僕が向かおうとするところに先回りをして待っているようなものだった。だから自分とこの世界のすべてを受け入れるしかない。一人だからといって、寂しくなんてないのだ。僕が訪れる旅先には必ず、自分自身が立っている。そしてそこには、きっとたくさんの登場人物が近くにいて、彩りを添えてくれる。過ぎ去っていくものだとしても、それは必ずあるし、あったものだ。自分探しではなく、何よりも、ある種の事実に気づくことが重要だった。それが楽しく生きるヒントになる。それを彼らは改めて教えてくれた。

IMG 9588 僕の人生の登場人物たち

インドは奥が深く(いや、はたして奥が深くない国や、文化があるのだろうか? 地球上に起きているすべての出来事はすべて関連しあっていて、全部太いパイプでつながっている、だから面白い)人々が愉快で、優しくて、エキサイティングな国だった。2度目の旅にして、もっとインドが好きになった。インドとは少し趣の違うラダック、ヌブラという土地もますます好きになった。そしてまた2〜 3年のうちに訪れると思う。次はどんな旅をしているかな。次はどんな人と旅しているのかな。どんな人と出会っているのかな。そう考え始めると、ワクワクする。うん、今日から、いますぐから、僕にはやるべきことがあるみたいだ。

2010年インド・ラダックの旅の記事一覧

時間がある方、インドや旅に興味のある方は、もしよろしければ最初から通して読んで頂ければ幸いです。だいぶ長いですが笑。しばらくの間は、加筆や修正を行っています。
インドについての質問や、記事の感想などがあれば、こちらの記事にコメントをしていただくか、 2mocchicc@gmail.com(先頭の2を抜く)宛にお便りをください。読ませて頂きます。

最後に、一緒に旅をしたアイとマナミをはじめ、見送ってくれておかえりと言ってくれたみんな、ブログ読者の皆さん、Twitterの皆さん、その他大勢のお世話になった皆さんに感謝!

IMG 8405 僕の人生の登場人物たち

【ラダック2010】ヌブラで宇宙を見る。

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その夜、僕は宇宙を見た。

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これはヌブラの地上からみえた星空だ。もちろん肉眼とカメラのレンズを通した写真では幾分の差はあるかもしれないが、間違いなく、今までの人生で一番多くの星を見た。夜空の、黒い部分よりも光っている部分のほうが多かったかもしれない。電線も電柱もビルも、何も遮るもののない夜空を眺めていると、自分が宇宙にいるかのような錯覚になる。

地球はなんて素晴らしい星なんだろう。

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次の日の夕方、Tenzinが「モモを作るよ!」と言って料理の支度を始めた。モモとは果物のピーチではなくて、ラダックの料理で、日本でいう「ぎょうざ」のようなものがある。

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畑で取ってきたばかりのハーブを使う。マトンの臭み消しかな?

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みんなで餃子の皮を作って、詰めていく。日本でも餃子パーティをやると楽しいけど、こうやってヌブラで現地の人とぎょうざを作るのは楽しかった。

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いろんな形のモモが出来た。

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蒸し餃子や焼き餃子が一般的だけど、ここでは油であげてくれた。サクサクした食感。

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最後の日の夕方、恥ずかしがり屋で素敵な笑顔のノモレが、スカンプック村を案内してくれた。「ついてきて」と手招いてくれて、彼女を先頭に、林の抜け道や田んぼのそばを、1時間ほど散歩する。

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そう、ここはトトロの世界。トトロが出てきても僕は驚かなかったかもしれない。

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みんな、素敵な人たちだった。

ヌブラでの暮らしの日記は、これで最後になる。
そしてラダック、インドの旅の記録も、これが最後だ。

16回にわたるインドの日記も、最後になるとちょっと淋しい。読んでくれてありがとう。
あと1回だけ、まとめを書きます。

2010年インド・ラダックの旅の記事一覧

【ラダック2010】ヌブラ、スカンプックでの日々。

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ヌブラではスカンプックという村に滞在した。峠を超えてカルドン村、カルサル村、ディスキット村、フンダル村と続き、そしてスカンプック村がある。旅行者もこのへんに来ることは少ないらしく、静かで穏やかな土地だった。レーから続く道路は、この辺りになると国境付近ということで、軍用トラックが多い。ミニバスは朝と夕方に、ディスキット方面に出ている。

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宿のお世話になったTenzinのシスター、TSEWANG SPALZESさん(残念ながら発音できない)の家、SHAKRAT-PA HOUSEに案内してもらう。車の通りから、トトロの世界に迷い込んだような抜け道を歩いて行き、その家はあった。

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来た瞬間から、この場所が気に入ることが直感で分かった。そこにある空気とか光の入り方が僕の心を落ち着かせた。アプリコットの樹にかかるハンモック。裏で飼われているにわとりたち。にゃーにゃーと言いながら寄ってくる猫。たくさんの花がこちらを向いていた。

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裏の畑には、キャベツや人参、ハーブなどが育てられている。山の景色が雄大だ。しばらくここに寝転がってみた。

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泊めていただいた部屋はこんな部屋で、家の人たちには、何から何までお世話してもらった。お礼してもしきれないくらい。ありがとうって何度言っただろう。窓から差し込む光が綺麗で、思わず写真を撮りまくった。冷え込む土地だけど、温かい毛布のおかげでぐっすり眠ることができた。

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アバレ(お父さん)とノノレ(弟くん)。彼は、12歳くらいかな? シャイだけどしっかりもので、家の手伝いをよくしていたよ。夜、年代物のブラウン管テレビで「2012」のDVDを見せてくれた。毎日停電が起こる自給自足のこの土地にも「2012」があって驚いた。確かこの映画の物語では、チベットが水没するのだけど…

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ノモレ(妹さん)本当に恥ずかしがり屋さんで、カメラを向けるとすーっと逃げていく(笑) でも時おり見せる笑顔が本当に素敵だった。言葉は通じないけど、現地語で挨拶をするとにっこりしてくれて、彼女の笑顔に癒された。家事を全部手伝っていて、料理から皿洗いまで、鶏や猫の世話もしていた。

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庭にはハンモックがあって、そこによく横になってのんびりしていた。時間が止まったかのような(本当に、そう思えた)日々だった。穏やかな風、鳥の鳴き声、そして透き通った光が降り注ぐ。

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アチェレが樹から、アプリコットを取ってくれた。甘くて美味しい。大自然が育んだ味だ。見た目は「びわ」でモモのようなテイスト。お腹の調子を整えるらしく、世界共通の果物の味は、異国の旅で疲れを癒してくれる(たくさん食べすぎて逆にお腹壊した人もいたけど、笑)

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夕食はヌブラの家庭料理だ。まず野菜スープが出される。美味しい。それから焼きたてのチャパティーと、カリフラワーを中心とした炒め物、ツナを使った料理へと続く。

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ツナはどうやって料理されているのだろうか?深い味わい。きっとビールがあれば極上のおつまみになるんだろう。そして、このカリフラワーの料理が美味しくて箸が進んだ(手が進んだ?)。これらのおかずを、チャパティーに包んで食べる。生のニンジンも甘くて新鮮でたくさん食べてしまった。ラダックの料理は全体的に好きだけど、ここで食べた料理は群を抜いて美味しかった。お腹いっぱいになって、眠りにつく。

次の記事で、インド・ラダック最後の記事になる。その夜、僕は宇宙を見る。

2010年インド・ラダックの旅の記事一覧

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